先日、「スーパーのサミットが好きだ!」という記事を書いた。
『デイリーポータルZ』の自由ポータルZという投稿コーナーで入選をいただけたこともあり、多くの人に読んでもらえたようだ。サミットの魅力が少しでも伝わったならファンとしてこんなに嬉しいことはない。
ところで、実はこの記事は自由ポータルへ投稿する前に、サミットのTwitter公式アカウントにアピールしていた。愛の暴走である。暴走はしたが公式アカウントの中の人に読んでいただけたようで、嬉しい返信までいただけた。
ご紹介ありがとうございます😆
— サミットストア公式 (@summitstore_co) 2020年8月17日
ちくわうしさんの愛を感じて感動しました😭
ありがとうございます😂😂#サミットストア#サミット https://t.co/yjxelHhspP
サミットに想いは届けられたし、自由ポータルでは入選。「ありがたいことじゃ……」とつぶやきながら、いつものように近所のサミットに行ってみると何やら違和感がある。
突然、ロボットの名前募集が始まった
入口の様子がふだんと違う。なんだろう。
どうやら募集のきっかけになってしまったようだ
よく読むと、二日前の8月19日から募集が始まっているではないか。
先の記事にも書いたが、あれを書くにあたって公式サイトから「ロボットに名前はあるのでしょうか?」と問い合わせ、「特に名前は設けておりません」と返答をいただいた。
その返答も踏まえて記事を書き、サミットの中の人に8月17日に読んでもらえた。そして8月19日からロボットの名前募集が開始。これは……きっかけになってしまった?
「もしや」と思って近くのサミット数店に行ってみたが、予感は当たっていて他の店舗では募集していなかった。どうやら僕がお問い合わせの「ご利用店舗」に書いた、三鷹市役所前店でしか実施していないようだ。
18年間も名前のなかったロボットが、このタイミングで、うちの最寄り店舗のみで名前を募集し始めたとなると、さすがに偶然と考えるのは難しい。
やはり僕がきっかけと言ってよさそうだ。プレッシャーがすごい。
あまりに予想外な展開に驚きつつも、そういうことなら全力でこの祭りに参加するしかない! と応募用紙を力強く握りしめ急いで帰宅する。
そして、テーブルに置かれた紙を前にしばらく考えてピンときた。サラサラサラ……
明るく楽しそうな雰囲気を出したいので、「サミット」と「アミーゴ」を足した「サミーゴ」でどうだ!? ニックネームは正々堂々と「ちくわうし」!!
正々堂々と言いつつ、スタッフの気を引くためにロボットの手にマラカスを描き足すあたり大人のイヤらしさがあるが、それだけ本気だということです。
サミーゴ。
呼びやすいし親しみやすさもある。これは普通に"もらった"かもしれないな。なかば本気でそう思っていたのだが大きな落とし穴があった。
応募期限までに投票箱に入れるのを忘れてしまった。
僕はたまにこういう、ドラえもんに心底あきれた顔で「きみはじつにバカだな」と言われそうなポカをやらかすのだが、このタイミングで来たか……。行き場をなくした応募用紙を手に、部屋でひとり立ち尽くす。タイムマシンは無い。
正直に言うと、完全にこの物語の主人公だと思っていたので、舞台上でいきなりスポットライトを消されて気持ちの整理がすぐにはつかなかった。
8つの候補への投票スタート
だが、僕がいなくても世界は回る。
応募締め切りの翌日には8つの候補名への投票が始まった。いかにもそれっぽい名前から、個性的な名前も並ぶ。「50(ゴー)ミット」という名前はどういう意味なんだろう。
116票もの中から選ばれた8つの名前。ここにサミーゴがいないのが寂しいが、決まった以上は公平な目で投票したい。この中だと「ロミットくん」が気に入ったので投票シールを貼らせてもらった。この時点で「サミ太くん」と同数の7票だが果たしてどうなるか?
途中経過と見知らぬおばあちゃん
投票開始から二日が経った。シールは順調に増えていて、多くのお客さんが関心を持ってくれていることが嬉しい。
投票所で一人うなづいていると、見知らぬおばあちゃんがやってきて「あら、これ何なの?」と声をかけてきた。これが何なのか、公式サイトに問い合わせをしたところからサミーゴの悲劇まで説明したかったが、さすがにそれは止めておく。
「これはですね。このロボットの名前を決めましょうというキャンペーンで、この8つの名前の中でどれが好きか投票してください、ということなんですよー」
「え? あれ? あ~、これロボットなの? あらまぁ本当だ。ずっと前からこうだった? あらそう気づかなかった~。それで何? どうしたらいいの?」
「このシールをですね、好きな名前のところに一枚貼れば良いんですよ」
「あーそういうこと。コミッティーくんってどういうこと? 50ミット?」
「どういう意味ですかね。僕もちょっと分からなかったんですけど」
「あら分からないの。お兄さんはあれ? お店の人なの?」
「いや、お店の人というわけではないんですが……モゴモゴ……」
饒舌なおばあちゃんにつられて余計なことまで話してしまいそうだ。まだ話し足りなそうなおばあちゃんに「そ、それじゃあ失礼しますね!」と言ってお店を去った。
投票は予想外のデッドヒートに
さらに数日後。シールがどんどん増えて、得票差が明確になってきた。
実をいうと「サミ太くん」と「ロミットくん」の一騎打ちになると思っていたのだが、「サミ―・ジョン」が意外な伸びを見せている。サミット・ビジョン、略してサミー・ジョン。理屈は分かるが不思議なロボット名だ。去年ホームランを25本打った日ハムの助っ人外国人だと言われたら信じてしまう。
結末は最後までわからないが、どうやら1位はこの3つに絞られた感がある。
ついにロボットの名前が決定
いよいよ結果発表の当日、僕だけが持つ謎の緊張感をかかえてサミットへ向かう。昨日はあえて終了間際の投票数を見なかったが、果たしてどうなったのか……?
君の名は……!?(今が一番古く感じますね)
というわけで、
ロボットの名前は「サミー・ジョン」に決定!!
僕の感覚だと"サミー・ジョン"はあまりに人名っぽくて、このロボットの少しとぼけた顔には合わない気がしていた。でも何度もサミー・ジョンと書いてるうちに不思議と愛着がわいてくる。そういう"引っかかり"のある名前のほうが心に残って良いのだろう。
サミー・ジョン、サミー・ジョン。じわじわと可愛いヤツよ。
やっぱりサミットは推せる
それにしても、サミットのこのフットワークの軽さ。
「たしかに名前があった方が親しみやすいし、こんなブログ書いてくれる人もいるんだし、それならすぐ募集かけちゃおうよ!」そんな明るい声が聞こえてくるようだ。その風通しの良さに改めてファンになってしまった。
せっかく名付け親になれるチャンスに応募できなかったのは残念だが、もし僕の案に決まりでもしたらプレッシャーを感じてしまうので、これでよかった気がする。
今後もサミットの面白い活動に注目し、応援していきたい。
サミットビジョンの名前が決まりました😆
— サミットストア公式 (@summitstore_co) 2020年9月7日
みなさん投票ありがとうございました。 https://t.co/nalI0wJhtr
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