『めざせポケモンマスター』裏話! ブラブラしてた同級生が作詞してた……だと!?
■目の前のサラリーマンが語った驚きの事実
ずいぶん前のある日、電車に乗って家に帰ろうとしていたときの話。
吊り輪につかまってボーっと揺れていたら、目の前の座席にすわるサラリーマンらしき二人の話が聞こえてきた。
A「あのさぁ、戸田のこと聞いた?」
B「え、知らないけど? どしたの」
A「あいつ、ずっとブラブラしてたと思ったら……ポケモンの作詞して家建てたって」
B&僕「えっっっっっ!?!?!?」
僕の声は脳内でのものだが、それくらい驚いたのは確か。家が建つほどのポケモンの曲といったら、ご存じ『めざせポケモンマスター』しかないだろう。
Wikipediaによると、この曲は最終的にはCD200万枚を売り上げた、文字通りモンスター級の大ヒット曲。作詞は戸田昭吾(とだあきひと)氏。昭吾……おまえやったな!
僕はゲーム業界にいるわりにはポケモンに明るくないが、それでもこの曲のことはもちろん知っているし、1番ならソラで歌える。そんな国民的ヒット曲の裏話をこんなところで聞くことになるとは。それにしても夢のある話だ。
■作詞以外にも! 戸田氏の経歴
Wikipediaによると、戸田氏は1960年生まれ。89年にファミコンでリリースされた名作ソフト『MOTHER』の開発に参加しており、その後の『2』『3』にもたずさわっている。作詞家の前にゲームプランナーとして活躍していたのだ。
このように、『めざせポケモンマスター』がリリースされる97年まで「ブラブラしてた」わけではない。だが、スーツをビシッとキメた会社員の目には、ゲームを作る仕事はそんなふうに見えるのかもしれない(否定しない)。
戸田氏は『めざせポケモンマスター』のヒット後も、数々のゲームタイトルにたずさわりながら、作詞業でも大活躍を続けている。ポケモン関連の楽曲はもちろん、「みんなのうた」や「おかあさんといっしょ」、そして一般のアーティストにも詞を提供している。
■それにしても……うらやましいな
戸田氏の経歴を見ると、同じゲームプランナーとして率直にうらやましいなぁと感じる。
僕も仕事でシナリオやキャラのセリフを考えることがあるし、その流れでいつか「作詞もやってみませんか?」なんて話がないとも限らない。そうしたら印税でステキな家が……!
と、うまくはいかないのが世の中だが、とにかく面白い話が聞けたなと思う。CDに限らず、こういったエピソードはゴロゴロと転がっているのかもしれない。
END