大うし展

のんびりと草など食べています

世界初!? 山崎製パンの「黒糖まんじゅう」がきれいに剥けました

これは、ひとりの男が山崎製パンの「黒糖まんじゅう」をきれいに剥くまでの物語――

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右のように取り出せるようになりました。

 

暮らしにいつも山崎製パンの和菓子

僕のいちばん好きな食べ物はズバリ「あんこ」だ。

食べる機会も多く、とくに山崎製パンの和菓子シリーズには日頃からお世話になっている。コンビニやドラッグストアでも買えて価格も100円程度。きんつば、吹雪まんじゅう、草大福と、気分によって選ぶ楽しさもあってすばらしい。

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近所のドラッグストアにて。豆大福の派閥がある。

ところが愛すべき和菓子シリーズにも一点だけ不満がある。

黒糖まんじゅうのフィルムが上手に剥がせないのだ。

 

皮とフィルムの密着が手強すぎる

どういうことか? まずはフィルムを剥く前の黒糖まんじゅうを見てほしい。

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一見、何の変哲もない黒糖まんじゅう。拡大してみよう。

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皮とフィルムがNHKスペシャル『大アマゾン』の取材くらい密着している。

この密着がちょっと信じられないほど手強いのだ。

百聞は一見にしかず、フィルムを慎重に剥がしてみよう。

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裏のシールをはずし、一点でまとまったフィルムを剥がすと……

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ボクらが想像した21世紀ではない。

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皮が剥がれ、せつなさが顔を出す。

このように、皮がほとんどフィルムにくっついて剥がれてしまう。哀れなその姿はまるで『週刊テディベア』創刊号の付録のようだ(そんなデアゴスティーニは無いが)。

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皮を巻き取るのが楽しくてまたせつない。

この黒糖まんじゅうが特別ではない証拠として、ほかの結果も紹介しよう。

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印象派、四季。

この通り、ちょっと慎重にやったくらいでは結果は変わらない。

あまりに色んな皮が集まるものだから、当初は「この皮は何に見える?」という、ロールシャッハ・テストのような方向で書こうとしたくらいだ。

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『今夜はロール・シャッハ』ってか!?

  

他の黒糖まんじゅうを知るために旅に出た

ここまでうまく剥がせないと、他の黒糖まんじゅうも同じなのか気になる。そこでイトーヨーカドーセブンプレミアムの黒糖まんじゅうを買ってきた。

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あんは急げ! イトーヨーカドー東館に突入!

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黒糖すぎる商品名「沖縄黒糖入り 黒糖蜜使用 黒糖まんじゅう」。その裏を見ると……

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セブン&アイ山崎製パンの共同開発商品!?

なんとセブンプレミアム版も山崎製パン製であった。ただ、底に厚紙が敷かれていたりと、まるっきり同じではない。フィルムもそこまで皮に密着していないようだ。さっそく開けてみよう。

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お……おおっ!?

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つるっつる!!!

なんと、あっさりきれいに剥けてしまった。あらためてよく見ると、本家の黒糖まんじゅうと違って、本体と皮にしっかりとした一体感がある。

これは想像だが、セブン&アイ側も皮の剥がれやすさを懸念したのではないだろうか? そこで山崎製パンに改良を依頼し、この商品が生まれた……有りうる話だ。

そのノウハウを本家版にフィードバックしてくれ! と思うが、本家版の方が1割ほど安いので仕方ないのかもしれない。

 

  

次に、藤フードというメーカーの黒糖まんじゅうをスーパー「タイラヤ」で買ってきた。茨城にある和菓子会社で、商品ラインナップは山崎製パンと似ていて安心感がある。

fuji-food.com

茨城でトラックの荷台にノソノソと乗り込み、緊張した顔で東京に揺られてくる黒糖まんじゅうたちを想像すると可愛くてたまらない。

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フィルムではなく、シンプルな袋に包まれた黒糖まんじゅう。

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裏にはビンタで貼りつけたかのような角度のシール。

見てのとおり、フィルムでくるんだ形ではなく袋に入っているのが特徴。やや薄茶色で本体と皮に一体感がありそうだ。では開けてみよう。

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当然ですけど、という顔のまんじゅう。山崎製パンだけがおかしいのか?

むむ……こちらも簡単に取り出せてしまった。皮が剥がれないほうがいいはずなのに、なんだろう、この「ちょっとくらい剥がれてくれよな」という気持ちは。

「天下の山崎が剥がれとんのやから、おまえもちょっとは剥がれんかい!!」

心の底でそう思っているということか。黒糖まんじゅうに深入りしすぎてメンタルがおかしくなってきた……ううぅ……。

 

  

モヤモヤをかかえながらも、次に青木屋という和菓子屋で黒糖まんじゅうを買ってきた。多摩地域を中心に店舗展開する人気の和菓子屋だ。

www.aokiya.net

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府中のお店らしい「武蔵国府万頭」という立派な名前。でも120円とリーズナブル。

スーパーではなく和菓子屋で買った黒糖まんじゅう。凝ったデザインのパッケージには張りがあって、見た感じは皮と密着してなさそうだ。それでは開けてみよう。

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スッと縦に開けると、つややかな皮が姿をあらわす。

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こんなにきれいな武蔵国府がありますか? ここにあります。

こちらもスッと取り出せてしまった(取り出せていいんですが)。和菓子専門店の看板商品なのだから、当たり前と言えば当たり前かもしれないが。

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味もとっても美味しい。

さて、今のところ山崎製パンの黒糖まんじゅうだけがきれいに取り出せない。山崎製パンの皮は剥がすための皮なのだろうか? 

 

もうひとつくらい検証したくて最後にやってきたのはクイーンズ伊勢丹。いわずと知れた高級スーパーだ。きっと一味違う黒糖まんじゅうがあるはず。

そう思って店内をウロウロするがその姿が見つからない。バイヤーの「全国の銘菓を紹介したい!」という想いが強すぎて、ド定番な黒糖まんじゅうの席がなくなってしまったのかもしれない。

そんなことを思いながら長々と店内にいた結果、何も買わずに出るのもためらわれ、なぜか黒糖どら焼を買ってしまった。

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店主の想いが書かれた「八洲」の黒糖どら焼。ふっくらして美味しそうだが買う必要はない。

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おや? パッケージと皮が密着している。これはワンチャンあるか……?

何が「ワンチャン」なのか。何が正解なのか。今は分からないがとにかく開けてみよう。

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えっと……なんでこれ買ったんだっけ?

どら焼は崩れかけたが無事に取り出せた。だがそれが何なのか。自分が何をしているのか分からなくなり、どら焼を手にしばらく固まってしまった。

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皮をめくってみたが「違うそうじゃない」と粒あんが言っている。


  

さて、数店の黒糖まんじゅう(+どら焼)を検証したが問題は何も解決していない。

改めて山崎製パンの黒糖まんじゅうを剥いてみても、いつも答えは同じ。やはりきれいには剥けないのだった。

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泥酔して玄関で寝てしまった黒糖まんじゅう。

愛すれば愛するほど、その対象を醜くしてしまう……なんて悲劇だろう。黒糖まんじゅうの真の姿を拝める日は永遠にやってこないのだろうか?

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黒糖疲れしていると思いますので、虹の空をご覧ください。

 

ところが、ある日、突然に

こうなったら記事のタイトルはロールシャッハ・テストならぬロールシャッハ・黒糖」で決まりだな!

さいわい、皮の形も「カニ」「島根県」「打ち上げ花火」「あなたを守る」「虚栄心」「おおらかな愛」と十分に揃った! 後半は花言葉みたいになってる気もするが!

 

そんなバカなことを考えていたある日。何気なくいつもと違う手順でフィルムを剥いてみたら、きれいに剥がせてしまった。こ、これまでの苦労はなんだったんだ……。

わかってしまえば難しいことはなく、以下の手順で誰にでもできるはず。

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フィルムの角2つを丁寧に剥がす。

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残り2つの角を慎重に剥く。あとは「てっぺん」をソッと離すだけ。

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ずっと見たかったこの姿。写真に写る美しさがある。

このとおり。

これまでは片側から剥がそうとして失敗していたが、両側から慎重に剥がすことであっけなく成功してしまった。

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まんじゅうを転がさずに、フィルムを均等に剥がすイメージだ。

皮を残したまんじゅうは美しく輝き、唇に触れるとしっとり艶っぽい。やはりこれが本来あるべき姿なのだな、と思わされる。うん、美味しい!!

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皮がきれいだと気分も美味しい!!(かぶりついたらすぐ剥けたけど)

 


みなさんがもし山崎製パンの黒糖まんじゅうを買うことがあるなら、記事を参考にフィルムを剥いてみてほしい。最初からきれいに剥いてもいいし、皮をきたなく剥がしてしまうのもそれはそれで楽しいはずだ。

それでは良き和菓子ライフを!

 

END